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マンモグラフィー検診はしたほうがいいの? [がん関連]


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放射線は遺伝子を傷つけ、乳がんのリスクを高める可能性があると言われています。
ということで、「それならマンモグラフィ(乳房X線検査)は乳がんのリスクを高めるの?」という疑問がわきます。
がんを調べるための検査でがんになってしまっては意味がないですよね。

それから、マンモグラフィー検診はそもそも意味がある検診なの?という議論もあります。
アメリカでは50歳未満のマンモグラフィー検診は推奨されず、日本では40歳未満の同検査は推奨されていません。
簡単にいうと、「マンモグラフィー検診をやってもやらなくても死亡率はあまり変わらない」からだそうです。

被ばくのリスクがあるのに、無意味な検査は受けたくないですよね。


実際のところはどうなのか?以下の通り調べてみました。

【マンモグラフィーと放射能の被ばく】

mammography.jpg


☆「表1.スクリーニングマンモグラフィーの有害性
放射線療法による突然変異は、特に30歳までに暴露された場合は乳がんの原因となる。潜伏期は10年を超え、リスクの増大は生涯続く。
累積線量1Svに暴露した女性10,000人当たりの乳がん例は9.9~32。リスクは若い女性ほど高まる。」
乳がんのスクリーニング(PDQ[レジスタードトレードマーク]
http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese-s.jsp?Pdq_ID=CDR0000062751&l=5?s=0501




「毎年のマンモグラフィによる放射線被ばくは、若年ハイリスク女性の乳がんリスクを高める。」
Radiation Exposure From Annual Mammography Increases Breast Cancer Risk in Young High-Risk Women
http://www.medscape.com/viewarticle/713242 会員制
Med scape Today news



[参考データ]
X線検査1回あたりの実行線量
乳房撮影0.4mSv
http://ezinearticles.com/?Is-Radiation-Exposure-From-Mammograms-Dangerous?&id=4459837

胸部X線CT検査(1回) 6.9mSv
PET検査(18F-FDG)(1回) 2.2mSv
http://www.nirs.go.jp/usr/medical-imaging/ja/qa/q20/






【マンモグラフィーと乳がん死亡率】
マンモグラフィー検査を受けると、乳がんで死ぬ確率は減るの?
mammogram.jpg


☆「ヨーロッパでスクリーニングのレベルが違っても、乳がん死亡率の傾向は殆ど変わらない」2011.6.28
国ごとにマンモグラフィー検診が普及した時期が異なっても、乳がん死亡率の減少傾向は同じだった」というヨーロッパの報告です。
mammography_Fig2.jpg
(細い線で表されているマンモ検診の普及時期がオランダとベルギーで異なるのに、死亡率を表す太い線(グラフの背景を白くしたところ)は、ほぼ同じです。)
Breast cancer mortality in neighbouring European countries with different levels of screening but similar access to treatment: trend analysis of WHO mortality database
BMJ 2011; 343:d4411 doi: 10.1136/bmj.d4411 (Published 28 July 2011)
http://www.bmj.com/content/343/bmj.d4411.long




<2012/4/26追記>
「検診による乳癌の過剰診断(ノルウェーの研究)」
ノルウェーで広範に行われている市民検診マンモグラフィー検査プログラムで、浸潤性乳癌と診断された女性うち、多ければ4人に1人は放置しても害はなかった、あるいは治療の必要はなかったと、4月3日付Annal of Internal Medicine誌に報じられた。
http://www.cancerit.jp/16896.html


<2011/8/24追記>
「BMJ誌から 乳癌死亡率の低下はマンモスクリーニングとは無関係 スクリーニング導入時期が異なる隣国間での比較」2011.8.12 日経メディカルオンライン
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/bmj/201108/521094.html
欧州の先進国では、マンモグラフィーによるスクリーニングの普及とは無関係に乳癌死亡率が低下してきたことが、仏International Prevention Research InstituteのPhillppe Autier氏らの研究で明らかになった。論文は、BMJ誌2011年8月6日号に掲載された。



<2011/8/24追記>
「2011/08/09号◆クローズアップ『乳癌検診個別化の新たな指針』」
http://www.cancerit.jp/6952.html
40~49歳の女性で、乳腺密度が低く(BI-RADSのカテゴリ1または2)、他のリスク因子がない場合、2年ごとのマンモグラフィ検診の費用対効果は高くない。これに対し、40~49歳の女性で、乳腺密度が高い(BI-RADSカテゴリ3~4)か平均的(BI-RADSカテゴリ2)で、乳癌の家族歴と乳房生検の受診歴がある場合、2年ごとのマンモグラフィ検診は費用対効果は高い。



<2011/9/8追記>
「Annual Breast Exams, Mammograms Still Key to Detecting Breast Cancer」
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=656644
TUESDAY, Sept. 6 (HealthDay News) -- Contrary to some other findings, new research indicates that mammograms and breast self-exams are useful for the detection of breast cancer, including cancers in younger women.
年1回の自己触診とマンモグラフィーはまだ40代で重要



「ノルウェーの研究がマンモグラフィー検診の利点がより少ないことを示唆」
「マンモグラフィー検診プログラムが50?69歳までの女性に対して乳癌死亡リスクを10%減少させること、また同年齢の乳癌死亡率減少の要因の約3分の1に相当することを示唆している。」
http://www.cancerit.jp/2010-10-25/1435.html



「マンモグラフィ検診は延命効果がないことがデンマークの研究結果で確認された」
「研究の対象者は50歳から79歳の女性」2010年4月10日
http://www.cancerit.jp/2010-04-10/1669.html




☆「2009年11月に、米国予防医学特別作業部会(U.S. Preventive Services Task Force:USPSTF)はガイドラインを改訂し、40~49歳の女性に対するマンモグラフィによる定期的な乳癌検診を、「推奨B:推奨利益は中程度」から「推奨C:推奨しない、実施には個々人に対し考慮が必要」に引き下げた。」
「40歳代のマンモ検診不要論、米国ではメリットよりデメリットを重視【乳癌学会2010】」2010/7/2
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/jbcs2010/201007/515858.html



☆「若年者に対する診療マンモグラフィは有用か
推奨グレード C 若年者への診療マンモグラフィは,現時点では有効とする根拠はなく,その年齢の乳癌の罹患率も考慮し,マンモグラフィの欠点・利点を理解しておく必要がある。」
■検診・診断-日本乳癌学会/編(2005年版)/ガイドライン
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0006/1/0006_G0000115_0015.html




☆「マンモグラフィーに伴う被曝リスクを考慮しなければなりませんが、1回の乳房撮影で被曝する線量は平均1.5mGyであり、国際原子力機関が定める3 mGyを下回っています。このため、マンモグラフィー撮影による人体への影響は軽微と考えられます。ただし、マンモグラフィーの被曝に関する知識を習得し、線量を可能な限り低く保つ努力は必要です。」
「2.乳がん検診の不利益」2010年04月01日
http://ganjoho.ncc.go.jp/professional/pre_scr/screening/screening_breast.html




<2011/12/21追記>
☆「「再発を早く見つけても予後は変わらない」は本当か
『乳癌診療ガイドライン』によると、「通常の医療被曝など、低線量の被爆でも乳がん発症リスクを増加させることはほぼ確実」とされる。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/report/201112/522661.html




<2012/2/8追記>
☆「マンモ検査、乳癌発生率に影響」
文献:Weedon-Fekjær H et al.Understanding recent trends in incidence of invasive breast cancer in Norway: age-period-cohort analysis based on registry data on mammography screening and hormone treatment use.BMJ 2012;344:e299.
http://www.bmj.com/content/344/bmj.e299

 「ノルウェーで新規の浸潤性乳癌診断約5万例を含む30-90歳の女性を対象に、乳癌発生傾向に対するマンモグラフィ検査とホルモン療法の寄与率を分析。発生率は1987-2002年に増加、その後は横ばいで、2006年から減少した。発生率におけるすべての非線形変化は、ホルモン治療とマンモグラフィ検査の実施状況によって説明できるものだった。」




☆「学会スペシャル:第19回日本乳癌学会学術総会
2011年9月2日~4日 仙台
40歳代乳癌のマンモグラフィ検診は日本人では不利益より利益が上回る可能性【乳癌学会2011】」
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/jbcs2011/201109/521414.html




☆「乳がん死亡率の低下に検診普及は関係なし?―欧州」
 「わが国でも普及が推進されているマンモグラフィー(乳房のレントゲン撮影)。しかし、その普及が乳がん死亡率の低下に直接関係していないことを示唆するデータが、欧州の共同研究グループによって英医学誌「BMJ」(2011; 343: d4411)に発表された。」
http://kenko100.jp/news/2011/09/15/2011091503







ちょっと古い情報 ↓
☆「50歳以上に対してマンモグラフィによる乳癌検診は死亡率を減少させるか
推奨グレード A 50歳以上に対してマンモグラフィによる乳癌検診は死亡率を減少させる。」
「■検診・診断-日本乳癌学会/編(2005年版)/ガイドライン」
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0006/1/0006_G0000115_0011.html




ちょっと古い情報 ↓
☆「米国予防医療専門委員会(United States Preventive Services Task Force:USPSTF)は昨日、乳癌検診に関する勧告を更新し、平均的な乳癌罹患リスクを有する50~74歳の女性は2年ごとに定期的なマンモグラフィ検診を受けるべきであることを示した。」
「米国予防医療専門委員会(USPSTF)が乳癌検診に関する勧告を更新 」
NCI Cancer Bulletin2009年11月17日号(Volume 6 / Number 22)
http://www.cancerit.jp/xoops/modules/nci_bulletin/index.php?page=article&storyid=348




アメリカで40代のマンモグラフィー検診が「推奨されない」に変わったことを受けての、日本政府の意見 ↓
☆問3.アメリカ合衆国(米国)で、40歳からのマンモグラフィーでの乳がん検診を推奨しないという勧告が出たと聞いたのですが、日本ではどうなるのですか。(平成22年1月7日掲載)

(答) 現在、米国では、日本と同様に40歳以上の女性に対してマンモグラフィーを用いた乳がん検診を行っていますが、平成21年11月16日、米国政府の予防医学作業部会が、不必要な生検(身体組織の一部を採取し、がんであるか否か等を確認すること)や治療につながる可能性が高い等を理由に、「40歳代の女性に対して、マンモグラフィーを用いた定期的な乳がん検診を行うことを推奨しない」という勧告を発表しました。
しかしながら、この後、この作業部会の勧告に対し、米国対がん協会及び米国放射線医学会は、40歳代の女性に対してもマンモグラフィーを用いた乳がん検診を引き続き行うとして、作業部会の勧告に反対する意見が表明されています。
また、平成21年11月18日、米国政府セベリウス保健福祉長官は「この作業部会は政府の外部独立委員会であり、政府の政策を決定する機関ではなく、今回作業部会が新たな勧告を示したものの、米国政府の乳がん検診に関する方針は現行どおりで、検診対象者を変更しない」というメッセージを発表しました。

日本においては、乳がんの患者さんは40歳~50歳代から発生することが多いことから、40歳以上の女性に対してマンモグラフィーを用いた乳がん検診を行っています。米国の場合では、乳がん患者さんが60歳代以上に多いなど、罹患分布状況(年齢別のがんの発生頻度)が違うこともあり、一概に今回の米国予防医学作業部会の勧告を反映することは妥当ではないとの専門家の意見もあります。
このようなことから、厚生労働省では、現時点においては、日本におけるマンモグラフィーを用いた定期的な乳がん検診の対象年齢を変える必要はないと判断をしておりますが、いずれにせよ、乳がん検診について、引き続き国内外の科学的知見の集積を進め、国民の皆様にとって、よりよい乳がん検診が実施できるよう、努力していきたいと考えています。
「国民の皆様からのご質問への対応」厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan_situmon.html




20?30代の人が、乳がんを恐れてこまめに検診を受けたとしてもメリットが少なく、あまり意味がありません。中村清吾 乳腺外科教授
20?30代の人「同一家系内にがん患者がいる場合は例外。遺伝性のがんのリスクを抱えていると、通常より発症が10?15歳早い場合がある。
別冊宝島1791号「命を脅かす!!『健康診断』の恐怖」

*中村氏が立ち上げたサイト「HBOC」では、遺伝性乳がんのリスクをある程度推測できるコンテンツを公開する予定だと言う。
http://hbocnet.com/index.html

*アメリカで活用されている「ゲールモデル」で乳がんにかかるリスクが計算できるそうです。
ただし、日本人やアジア系米国人では正しいリスクを算出することはできないそうです。
詳しくはこちら ↓
「家族に乳がん患者がいる場合の子どもの乳がんリスクは?」がんナビ
http://cancernavi.nikkeibp.co.jp/plwc/02_14.html




<2011/10/13追記>
「20歳代の乳癌患者への検査はマンモグラフィよりも乳房超音波検査が有効である可能性【乳癌学会2011】」 2011. 9. 8
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/jbcs2011/201109/521456.html
「浸潤癌の描出率は、マンモグラフィが43%、乳房超音波検査が86%だった。」






放射能とは関係ありませんが、ついでに乳房自己検診についても引用しておきます。
なんだか、自己検診しなくてもいい気がしてきますね。

【乳房自己検診】

☆「大規模な2件の試験データから、乳房自己検診によるスクリーニングの有益性は示唆されないが、確認された高い良性病変数および実施された高い生検件数の観点から、有害性が強いことが示唆される。現時点で、乳房自己検診または身体的診察によるスクリーニング検査は推奨できない。」
乳癌の早期発見のための定期的自己検診または臨床的検査(2008 issue 4, Update)
Citation:Kosters JP, Gotzsche PC. Regular self-examination or clinical examination for early detection of breast cancer. Cochrane Database of Systematic Reviews 2003, Issue 2. Art. No.: CD003373. DOI: 10.1002/14651858.CD003373.
■MindsPLUS/医療提供者向け/コクラン・レビュー
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0006/4/0006_G0000100_T0002897.html



☆乳房自己検査によるスクリーニング
中等度の証拠に基づくと、乳房自己検査の指導は乳がん死亡率を低下させない。
乳がんのスクリーニング(PDQ[レジスタードトレードマーク]
http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese-s.jsp?Pdq_ID=CDR0000062751&l=5?s=0501






【誰かにマンモグラフィーを勧めるとしたら】

普通の人;
40歳未満はマンモグラフィを受けるメリットよりも、リスクのほうが高そうですね。
なのでお勧めしません。
40歳を超えたら、リスクと検診のデメリットを考えて判断して欲しいです。

乳がん患者の子ども;
ブログ主は乳がん患者なので、娘の乳がんのリスクは普通の人の約4倍あるといわれてます。
自身のリスクの高いこと(若くして発症する可能性がある)と検診のデメリットを考えて、娘自身がよく考えて欲しいと思います。






【乳がんをよく知りたいかたへ】
ブログ主が通院している医院にも置いてある本。

「乳がん」かも、といわれたら-乳がんの最適治療2011~2012 (日経BPムック)

「乳がん」かも、といわれたら-乳がんの最適治療2011~2012 (日経BPムック)

  • 作者: 日経ヘルスプルミエ編集部
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2011/04/02
  • メディア: 雑誌








【関連記事】
マンモグラフィ検査で要精密検査になってしまったら
http://fujikuro.blog.so-net.ne.jp/2011-07-07

乳がんになりやすい人 2008/10/7
http://fujikuro.blog.so-net.ne.jp/2008-10-07


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クローヴ

そうなんですか〜。驚きました!
年1回マンモ+エコーの検査を受けているので。。。
今年、乳腺科の待合室で、“2年に1回受けましょう”とポスターが貼ってあり
2年に1回でいいの?と思ったのですが、むしろ毎年じゃない方がいい…と
いうことなのかも知れないですね。
エコーだけの検査で十分なのかな。
あとは医師の触診?
by クローヴ (2011-08-06 12:10) 

ふじくろ

>>keykunさん
>>ぽんこさん
niceありがとうございました。

>>クローヴさん
年齢で違うみたいですね。
40歳未満はマンモの検診、あまり意味がないのかな?という感じです。
40代は微妙…らしいですね。
by ふじくろ (2011-08-07 01:09) 

FB☆AYA

私は39歳の時、同い年の看護師の友だちから、
「乳がん検診をするなら、エコーの方が確実だよ」
と云われましたヨ。
理由は、彼女自身がマンモグラフィ検査で乳がんと誤診され、
エコーで乳がんじゃないことが判明したから。
それもあって、私はエコー検査を受け、乳がんが判明。
ちなみに、マンモじゃ乳腺張ってて分からない状態でした。
だから、30~40代の友だちには、エコーを勧めています。



by FB☆AYA (2011-08-07 12:50) 

manny

それぞれが自分にとってのメリットとデメリットを
よく考えて検査を受けるべきですね。
難しいですね(>_<)
by manny (2011-08-07 16:41) 

ふじくろ

>>FB☆AYAさん
そうなんですよね、20〜30代はマンモではよく見えないっていわれてますよね。
私が40歳のときに撮ったマンモは真っ白で(乳腺が発達し過ぎ?)触ってわかる2cmのしこりさえ判然としませんでした。
エコーはマンモより侵襲が少なくていいですよね。


>>mannyさん
一部の患者会の人たちは「40歳未満でマンモするべきでない」と主張してますしね。(一般の人の検診の場合)
欧米では年々効果が疑われてきているし、難しいですよね。
by ふじくろ (2011-08-08 12:20) 

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